『Eternal Chain』押尾コータロー

 押尾コータローの新譜。久しぶりにオリジナルの単独アルバム。今回のアルバムの特徴は、アルバム全体の構成を明示していることだ。1曲目の「Prelude」に始まり、5、8、12曲目の「Interlude」を挟み、最後の16「Coda」で締めくくられる。これらの小曲は結構素敵に仕上がっている。だが通しで聴くと、ちょっとテクニックに溺れているような感じを受けたり、リズムの乱れが気になったりするのと、押尾らしくなくメロディを歌い切れていない、という印象を受けたりもする。でもそれは瑣末なことで、全体としてはまあまあのアルバムなのではないかと思う。佳作ではないにしても。
 メロディメーカーである押尾はこのアルバムでも健在で、3「Road Goes On」、7「旅の途中」、9「楽園」、13「絆」などに、押尾らしさが光る。4「Always」は、「黄昏」や「ノスタルジア」と同系統のマイナーの曲で、夕焼けのようなイメージを想起させる。ライブに行ったら絶対にやらされそうなのが6「Snappy!」に入る手拍子。手拍子の必要性は微妙だが、彼はこのような他人とのコラボみたいなものに憧れているような気がする。そしてこのアルバムの中で一番好きだったのは、実は押尾の弾くウクレレとのデュオ曲である10「日曜日のビール」。かわいくてピクニックに行っているような雰囲気に浸れる。いかにも押尾コータローという感じでは全くないが、気に入っている。こうした様々な曲を奏でられるのも彼の魅力なのかもしれない。

amazonで見てみる

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。