『永山裕子 水彩画展』大丸藤井セントラル

 ナガヤマユウコ。水彩画を本から学ぼうと思っている人には知られているはずだ。水彩技法書関連の書棚にはまずこの人の本が並んでいるだろうから。
 彼女は、ものすごく自由に縦横無尽に筆を走らせて、水をたっぷり使って画面を埋めていく。右上を描いたら左下、と思ったらすぐに右下に行き、またすぐに上を描き、という風に、初め全体にぼやけて何を描いているのかわからなかったものが少しずつ輪郭を現していく。そしていつの間にか絵が完成してしまっているのだ。というのは店頭でのDVDによるデモンストレーションの感想。
 絵の素材は花が多い。ひとつの画面の中に、赤、青、黄、緑、紫など様々な色が混在しているにもかかわらず、画面に統一感がある。色の彩度は高く、画面全体が光を放っているかのようにも見える。全体的にぼかしが多用されているのに画面が安定して見えるのは、焦点となるところはきちんと描き込んであるから。勿論描き込んでいる場所は画面内に数箇所あり、それらがうまく連携することによって、そこが支点となり自然と画面全体に視線が行くようによく考えられている。水彩画でしか成し得ないような雰囲気にどんどん引き込まれていく・・・

 私の今の作風は彼女とは全く違うけれども、本当はこんな絵が描きたい。
(なお、これまで展覧会の記事にはパンフレットのコピーを載せていたのだけれど、著作権法上よろしくないことなので、今後は文字だけの記事にします)

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。