『日本人なら必ず誤訳する英文』越前敏弥

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 ディスカヴァー携書。本当の題名は『越前敏弥の 日本人なら必ず誤訳する英文』。著者は『Xの悲劇』や『ダ・ヴィンチ・コード』などを訳した翻訳者。
 表題にあるような誤訳しやすい例文が全部で140取り上げられている。それらが基礎編、難問編、超難問編に分かれており、基礎編に関しては分野別(「比較」「関係詞」など)になっている。著者は、英文をきちんと読むには文法や文の構造をわかった上で、日本語に訳してみることが大事だ、と言っている。そして「少なくとも日本語を母語として育った人間について言えば、おそらく正しく訳せないものはぜったいに理解できていないと思います。」と述べている。それは各例文に付けられた解説にもはっきりと表れており、明確かつ的確に文法に則ってなされた解説文は非常に説得力がある。私自身は8割の問題は誤訳しつつも、楽しみながら、納得しながら読み進めることができた。おもしろくてためになる本である。
 なお、本書でも述べられているが、この本は高校程度の英文法をひととおり学んだ人を対象としている。仮定法や分詞構文がどんなものか、といった説明はほとんど省かれているので、自信のない人は文法書を横に置いて読んだ方がいいかもしれない。それだけが注意点である。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。