『マインドマップ問題解決』高橋政史

 ダイヤモンド社。副題は「「らくがき」で劇的に身につくロジカルシンキング」。ここでいう「らくがき」は主にマインドマップのことであるが、これには限らない。マインドマップとロジカルシンキングを一緒に使うとすごいことができるよ、と本書は述べているが、私がこの本の内容を一言で述べるとすれば、「ザ・問題解決マニュアル」。
 マインドマップとロジカルシンキングを一緒に使うということは、以前紹介した『マインドマップ戦略入門』(塚原美樹、ダイヤモンド社)でもやっていたことだが、その本と本書では全くレベルが違う。本書はまさに使える(amazonを見ると評価が真っ二つに分かれているが、私は使えると判断している)。誰でもこの本のとおりに手を動かしていけば、自然とロジカルシンキングをしながら問題解決に向かうことができる。ロジカルシンキングを意識することはほとんど無い。その点、罪作りな気はするのであるが、とにかく問題解決には至る(ロジカルシンキングを理解していなくてもロジカルになってしまうところが罪作りだと思うのだ)。この本のやや強引な語り口に従っていさえすればいい。本全体としては実に構造化されていて、抜けがない。本書の最後にこの本のキーワードをまとめた「クイックスタディ・ガイド」が付いているのもいい。あとで細部がわからなくなったときのガイドとして役に立つ。
 私は先に構造化されている、と書いたが、逆に言えば、この構造が頭に入らない人には何が書いてあるのかわけがわからなくなる、ということの裏返しでもある。本書に書かれていることは盛りだくさんなのだ。そしてすべてを使ってひとつのストーリーに仕立て上げている。どこかひとつでも漏れがあると、ロジカルじゃない問題解決へと向かってしまう。もしかするとその点が難点なのかもしれない。問題解決に向かうステップが多すぎることが(そのステップ、ステップを単独で利用することもできるのであるが)。
 この本はオフィシャルマインドマップブックと銘打ってあるが、マインドマップそのものの説明はほとんどなされていない。マインドマップを作れることがいわば前提になっている。また、ロジカルシンキングについても、その根本を実に明確に説明していると思うが、概要は示していない。つまり、この本はマインドマップとロジカルシンキングを勉強してみたものの、今ひとつ使いこなせていない人のためのマニュアル本だ。そんな人のための実践へのとっかかりになる本としては実に優れている。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。