『Lisn』

 リスン。お香の店。と言ったらお店に悪いかな。あくまでこの棒状の香り豊かな代物は「インセンス(incense)」と呼ぶみたいだから。
 香りは聞くもの。だから「listen」という単語の発音記号から「Lisn」。ロゴはこのうちの「i」の上の点が強勢記号になっている。しかも赤く。洒落ている。
 でも洒落ているのはこれだけじゃない。店の雰囲気が堪らなくいい。私は青山店しか行ったことはないのでこの店舗の話。テーブルの上には色とりどりのインセンスが150種類以上、それぞれ透明な円筒状の容れ物に入ってずらりと並んでいる。そこからあふれ出る香りは鼻を癒し、色は目を癒す。店内には間接照明を兼ねたオブジェが床から天井まで貫く。一歩外に出るとガラス張りの壁を通して中の幻想的な雰囲気が見える。ビルの2階に浮かぶその空間は青山のメイン通りから少し離れた寂れた通りにあって、別世界のように感じる。
 写真は最近購入したインセンスと、「FLOAT(フロート)」という名のケヤキ製のインセンスホルダー。インセンスはFLORAL、MUSK、ORIENTAL、SPICEなどの種類に大きく分けられていて、その中の好きなインセンスを実際に嗅いでみて1本単位で購入できる(店頭販売の場合)。私はCITRUS系の香りが好きなので、今回もこれが中心になった。そのせいで写真のインセンスはカラフルではなくなってしまったが。

 この店との出会いは偶然の連続から生じたものではあったが、逆にそれは必然でもあったのだ、と今では思う。好きなもの、好きなことをいつも頭に思い浮かべていると、いつかそれは引き寄せ合うのだ、と。

Lisn Aoyama』東京都渋谷区神宮前5-47-13-202(地図

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。