第65回春の院展

 札幌三越。2010年5月25日~30日。
 平山郁夫が亡くなって初めての「春の院展」。もう彼の新作を見ることはできないんだな、とちょっと寂しい気持ちを抱きながらの鑑賞だった。
 私は日本画でよく見られる、少しでこぼこしたマチエールが大好きだ。絵を見ていると、つい触りたくなってしまう。そして好きな色彩はパステルカラー。極彩色の絵はどちらかと言えば苦手である。今回は後者のような派手な作品は少なかったように感じる。もうひとつ日本画で好きなところは、画面の隅々まで神経の届いた粘着質的な画面構成。でも今回は、構図や筆致が確かで揺るぎない作品というのもほとんど無かった。
 そんな中でのお気に入りは、特別精緻でも何でもない、何となく印象派を思い起こさせる倉島重友の『春を渡る』。特別優れた作品だとも思わないが、なぜか私の心を捉えた。
 こうして家にいて思い返すと、他の作品も含めてもっと時間をかけて見れば良かったな、と思う。次々と浮かんでは消えゆく作品の数々。もう1回行きたい。仕事が終わってから二つの展覧会に行くのはちょっと無茶だった。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。