スタジオジブリ・レイアウト展

 札幌芸術の森美術館。2010年6月26日~8月29日。

 アニメーション映画における「レイアウト」とは、アニメーションの制作工程において、絵コンテの次の段階に描かれる、個々の場面の設計図とも言えるものだ(パンフレットより)。絵コンテが脚本で、そのうちの各場面について、キャラクターをどこに置いてどんな動きにして、背景はどういう風にして、カメラはどう動くのか、などを、かなりしっかりした絵で表現したものが、レイアウトということになる。このレイアウトを元にして、アニメーターはキャラクターを描き、美術スタッフは背景を描くということになる。このレイアウトという工程がひとつの工程として定着したのは、宮崎駿の関わった「アルプスの少女ハイジ」からであるらしい。この展覧会では、ハイジ以降の宮崎の作品や、スタジオジブリの作品から、1300枚ものレイアウトを展示している(レイアウトは必ずしも監督が描いているわけではない)。
 その量と質は圧巻である。1枚1枚がひとつの作品として成り立ってもおかしくないような完成度がある(もちろんレイアウトは鉛筆と色鉛筆で描かれたものなので、主に構図のことです)。そして細部まで描き込まれた背景、人物の臨場感にも圧倒される。まさにアニメーションの要なのであろう。動画の1場面1場面がこのようなしっかりとした画面構成からなっていることに、驚きを禁じ得ない。たった1枚の作品を作るのですらやっとの思いでいる私からすると(私は1年に1、2枚しかきちんとした作品に仕上げていません)、それぞれの画面が既にして完成された作品と言っていいほどのすばらしさがあるのに、これらをつなぎ合わせた総体としてのアニメーション映画というものは、一体何なんだろう。想像しただけで怖ろしい。アニメを作り出す人々に対して嫉妬すら感じる。正直、ショックを受けて帰ってきました。

札幌芸術の森美術館」札幌市南区芸術の森2丁目75番地(地図

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。