『巨匠に学ぶ配色の基本』

 視覚デザイン研究所。副題「名画はなぜ名画なのか?」。
 見開き2ページで、左側に巨匠の作品、右側にそれを加工した作品を並べ、それを比較することによって配色の説明をしている。取り上げられている巨匠の作品は、フェルメール、ラファエロ、モネ、ゴッホ、モンドリアンなど、時代や背景も様々である。葛飾北斎まである。加工の仕方は見事で、嘘っぽさが全然ない。ただ、本物に比べてイケていない(あるいは画家の意図に沿っていない)だけである。それだけに色彩および配色の効果がはっきりと表れている。色相(赤、青、緑など)それ自体のイメージ、色相の組み合わせ方、トーン(明度)の組み立て方によって、いかに絵の印象が変わるかが一目でわかる。ひとつの絵の中で主役をどうやって引き立てるかについても、ページを割いて説明している。配色に関する類書にあるような小難しい記号や理論などにはほとんど触れられておらず、直感に直接訴えてくる。
 私は自分の描く絵の色面構成などについて非常に苦手意識を持っているので、本書は愛読書になる予感。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。