『だまし絵練習帖』竹内 龍人

 誠文堂新光社。副題「脳の仕組みを活かせば描ける 基本の錯視図形からリバースペクティブまで」。
 この本は「錯視」という観点からの「だまし絵」を描く方法と、その現象が起こるときに脳がどのように働いているのかを説明した本である。注意した方がいいのは、M.C.エッシャーや安野光雅らの描く「ふしぎな絵」について説明した本ではないということだ。実際には両者は重なる部分もあって厳密には区別できないのだが、エッシャーのような絵を描きたいと思っている人は違う本に当たった方がいい。
 とはいえ、この本はおもしろい。何もないところに模様や色が浮かび上がってきたり、まっすぐのはずの線が曲がって見えたり、静止しているはずの絵が動き出したりする。もちろんそれらの絵の多くは実際に手元の紙と鉛筆で再現することができる。説明もわかりやすい。
 世にも美しく不思議な「フレイザー錯視」と、恐怖すら覚える「リバースペクティブ」は是非とも実際に見てみて欲しい。著者の運営している「イリュージョンフォーラム」で多くの錯視を体験することができるので、こちらもお薦め。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。