『ソレイユ~ポートレイツ2~』村治佳織

 『Soleil Portraits 2』。2010年。タイトルからもわかるとおり、昨年出したアルバム『Portraits』(記事)の続編である。コンセプトも同じく、クラシカルなものからポップス、ジャズ、ボサノヴァなど、様々な分野の楽曲が取り上げられている。どれもこれも粒揃いで、全部紹介したいくらい、好きな曲が多い。佐藤弘和の編曲になるものが半分近くを占めているが、この編曲も小じゃれていて、なのに出しゃばりすぎない絶妙のところにあって、良い。
 このアルバムのメインディッシュは、おそらく2「ギターのためのカルメン組曲」(ビゼー)と、8~10「大聖堂」(A.バリオス)なのだと思う。前者はカルメン組曲のおいしいところをうまい具合に取り込んで、ギターとしてのきちんとした一作品に仕上げている。後者は大聖堂の静と動(内部と外部)の雰囲気が見事に表現されていて、鳥肌が立つほどだ。でも私が一番推したいのは、11「ケルン・コンサート IIc」かもしれない。これはキース・ジャレット(Keith Jarrett)がケルンで行ったピアノソロパフォーマンスから取られたものだが、美しいメロディと、音と音との微妙な間が織りなす空間の感じが心地よい。
 聴きやすいのは、やはりポップス系が中心となる。オリビア・ニュートン・ジョン(Olivia Newton-John)の3「そよ風の誘惑」、ギルバート・オサリバン(Gilbert O’Sullivan)の7「アローン・アゲイン」、13「エル・ディア・アンテス」(これは誰の曲なのか知りません)なんかがそうだ。13では村治のさりげない歌声が聞ける。
 しっとりと歌い上げる6「サウンド・オブ・ミュージック」や15「ザ・ウェイ・ウィー・ワー(追憶)」、アグレッシブかつパーカッシブな4「フォーコ」なども、いいと思う。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。