『文字は語る』DTPWORLD ARCHIVES

 DTPWORLD編集部。副題「デザインの前に耳を傾けるべきこと」。以前コメントした「『文字は語る』モリサワ」とは違う本。本書は、月刊DTPWORLDに2006年から2008年に掲載された、文字に関する記事を再編集したものである。当然のごとく、「文字は語る」という連載記事が中心になっている。グラフィックデザイナーやアートディレクターといった「使い手」の立場からと、フォントデザイナーやフォント制作会社などの「作り手」の立場からの記事が、ひとり(あるいはひとつの会社)につき4ページを割り当てて、紹介されている。そしてその他に、独立したコラムとしていくつか掲載されている。
 プロのデザイナーらが、文字やタイポグラフィについてどのように考えているのかが伺えておもしろい。私のような素人からは考えられないような繊細で緻密な感覚をもって、文字に対峙しているのがわかり、私にもその真剣さが伝わってきた。以下に、興味深かった記事を羅列してみる。
・小宮山博史「書体の選択に必要なこと」
・水野昭「イワタUDフォントの挑戦」
・高岡昌生「活版の職人」
・鳥海修「“普通の書体”游ゴシック」
・河野英一、鈴木竹治「ディスプレイでこそ美しく」
・小宮山博史「レタリングから生まれるもの」
・小林章「欧文書体を使いこなす秘訣」
・小宮山博史「日本の活字書体はどのように作られてきたか」
・太田幸夫「ピクトグラムの歴史と意義」

 本題とはあまり関係ないことだが、「special issue」という章の、最初の「s」と「p」の文字が合字(リガチャ)になっていて、洒落ているな、と思った。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。