『タイポグラフィ』デザインの現場BOOK

 美術出版社。「タイポグラフィ(英: Typography)は、活字(あるいは一定の文字の形状を複製し反復使用して印刷するための媒体)を用い、それを適切に配列することで、印刷物における文字の体裁を整える技芸である。」(Wikipedia 2011/3/8「タイポグラフィ」より)
 タイポグラフィに興味のある人は結構楽しめる内容だと思う。写真や図版が多いので、書き手の意思がよくわかる。ただ、初心者が真面目にこれを読むと、かなり打ちのめされるかもしれない。プロの厳しさもまた、よく伝わってくるのだ。気軽に手を出せる分野じゃないな、と。「和文書体なら少なくとも500書体くらいは頭の中で文字の形が分かるようにしておきましょう。」なんて言葉が平気で出てくる。
 「トップデザイナーに聞く文字の学び方、選び方」では、葛西薫、副田高行、木村裕治、祖父江慎、有山達也、岡本一宣、永原康史、菊地信義の話が聞ける。本や雑誌の装丁、広告など、わりと身近にあるデザインが例として挙げられているので、楽しめると思う。その他には、タイポグラフィが学べる学校の紹介だとか、マンガの吹き出しについてなどの軽い話題などもいくつか載っていて、飽きさせない。さらに、嘉瑞工房や小林章による欧文組版の話なども取り上げられているのが嬉しい。「自分でつくった欧文書体を販売したい!」という記事には、制作意欲をくすぐられた(今のところ作る予定はないのに)。
 話題が豊富で総花的だが、私は面白かった。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。