『欧文書体2』小林 章

 美術出版社。タイポグラフィの基本BOOK。副題「定番書体と演出法」。『欧文書体』(私の記事)の続編である。
 大きく2章から成っているが、その章に入る前に「海外の暮らしの中の書体」と銘打って、海外の街角などで見つけた書体を豊富な写真で紹介している部分がある。これが結構楽しい。こんな旅行の楽しみ方もあるのかと。
 第1章は「フォント演出入門」。高級感を演出する書体、親近感を演出する手書き風書体、食欲をそそる書体、イギリスらしさを演出する書体など、大きくカテゴリー分けされた書体を、これまた実際に使われている写真入りで、丁寧に解説している。150を超える書体について、書体の特徴は何か、どんな場面で使ったらいいのかなど、ポイントを押さえた説明が付いていて、役に立つ。
 第2章は「定番書体徹底解剖」として、Helvetica(ヘルベチカ)、Garamond(ガラモン)、Palatino(パラティノ)、Univers(ユニヴァース)など16の書体について、実際にその書体の作者にインタビューした記事が載っている。アドリアン・フルティガー、ヘルマン・ツァップ、マシュー・カーターなど、その数は10名を超える。書体が生まれた背景や、何をねらって作った書体なのか、あるいは作者の人物像など、興味深い話題がふんだんに取り上げられている。
 書体(あるいはフォント)好きにとっては、たまらない内容である。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。