『NO REFUGE』下地 勇

 2011年。ノー リフュージュ。
 ミャークフツと呼ばれる沖縄宮古島方言で歌を奏でる下地勇(これまでヤマトゥグチ(標準語)で出したアルバムは1枚しかない)。もちろんこのアルバムもミャークフツ。正直な話、日本語には聞こえない。当然何を言っているのかはわからない。なのにどうしてこんなにも心を打たれるのだろう。歌詞カードにある標準語訳を読むとどうってことないのに、隣に書いてある実際の歌詞からはオーラのようなものが感じられる。下地の歌を聴くと、その感じが倍加される。力強い曲も、悲しい曲も、楽しげな曲も、それぞれに味がある。8「アトゥダマ ドゥ ウプダマ」のような明るいアップテンポな曲も、それとは対照的な3「Reset」も、同じ高音の下地の声なのに、後者はあまりにも切ない。下地の力なのか、方言の力なのか。
 うまいコメントが思いつかないのだけれど、唯一無二という言葉がぴったりのアーティスト。それだけにアクも強いので、人には薦めづらい。でも私は、歌だけでなく、声だけでなく、この人の弾くアコースティックギターの音も結構好きだったりするのです。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。