『Little by Little』Tommy Emmanuel

 2010年。トミー・エマニュエル。基本的にはギターインスト。
 この人は頭に浮かんだメロディは即興で何でも弾きこなしてしまうんだろうな、と思う。これだけ良質な曲が揃っていながら2枚組というのは、かなり嬉しい。超絶技巧満載のアップテンポな曲もDisc 1を中心に何曲かあるが、そうじゃないメロディアスな曲の方が好みに合っている。
 「Little by Little」は、同じような意味のスワヒリ語、「Haba Na Haba」から取られた。この「Haba Na Haba」はDisc 1にインスト版、Disc 2にボーカル版が収められているが、パム・ローズ(Pam Rose)の歌う後者がなんだかカリブの海辺沿いを歩いている感じがして、実にいい。ほかに歌ものでは、リック・プライス(Rick Price)の歌う「Moon River」や、トミー自身が歌っているダグ・アッシュダウン(Doug Ashdown)の「Willie’s Shades」なんかがいい。インストで好きなのは、リズムが特徴的でノリのよい「Waiting for a Plane」、ジョン・ノウルズ(John Knowles)とのデュエット「He Ain’t Heavy, He’s My Brother」、ゆったりしたバラード「Ruby’s Eyes」、ちょっとおどけたマイナー調の「Jack Magic」、軽快ながらも美しい「Papa George」。ほかにドイル・ダイクス(Doyle Dykes)とのデュエットでキャロル・キング(Carole King)の「Tapestry」もいいですね。美しいアレンジ。
 Disc 1の方が従来のトミーの雰囲気そのままという感じ。Disk 2の方が変化に富んでいておもしろい。それぞれを単独のアルバムとしてみるなら、Disc 2の方がよくできたアルバムという感じがする。どっちにしてもこの『Little by Little』はかなりよいです。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。