『Jazz Singer』Rosemary Clooney

 2003年。ローズマリー・クルーニー。
 木のぬくもりのある昔からある落ち着いた喫茶店で流れていそうな、あるいは古い映画音楽に使われていそうな、そんなノスタルジーあふれる楽曲が詰まっている。それもそのはずで、このアルバムに入っている曲はジャズ由来のものが多く(たぶん)、録音も実際には1950年代に行われたものなのだ。彼女はどちらかというとポップシンガーなのだろうが、ジャズの歌い手としても有名で、だからこそ彼女の亡くなった翌年に『Jazz Singer』というこのアルバムが編まれることにもなったのだろう。原曲に忠実に、ほとんど独自の修飾を施すこともなしに歌われているにもかかわらず、実に詩情豊かな仕上がりになっている。張りのある声とバックの演奏とが、ぶつかり合うことなくよいコラボレーションをなしている。
 それぞれの楽曲を聴き込むというよりは、アルバム全体を通した雰囲気に身をゆだね、BGMとしてスピーカーから流しておくのがいい。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。