『直立猿人』Charlie Mingus

 1956年。『Pethecanthropus Erectus』。チャーリー・ミンガス。でも「Charles Mingus」(チャールズ・ミンガス。チャールス・ミンガスと呼ぶ人もいる)が正しいのかな。ジャケットには「The Charlie Mingus Jazz Workshop」とも書いてある。ミンガスはベーシスト。だからなのか、気のせいかこのアルバムではベースの音が前面に出ているように感じる。ベースの上に音楽が鳴っている感じ。
 本作は全4曲のアルバムなのだが、前半2曲が印象深い。1「Pethecanthropus Erectus(直立猿人)」はまさに直立歩行を始めたばかりの人類の祖先が森の中を闊歩している感じ。アルト・サックスによる雄叫びが、まるでその場に居合わせているかのような臨場感を演出していて、すごい。2「A Foggy Day(霧深き日)」でも、サックスは光っている。霧笛か警笛かサイレンか、といった音が、メロディの合間にちりばめられていて、霧の中の街中の喧噪に自分も紛れ込んでしまったかのように感じる。この2曲のびっくり感に比べると、後半の2曲、3「Profile of Jackie」、4「Love Chant」はややおとなしい。でも私の感覚では、ジャズといえば後半のイメージであって、こっちの方が聴きやすい。ただやっぱりミンガスの力量が表れているのは前半2曲なんだと思う。後半は別にミンガスじゃなくてもよかったような気がする。言い過ぎ?ちなみに存在感のあるアルト・サックスはジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)。
 ところでこのチャールズ・ミンガス。私の行きつけのカフェ『MINGUS COFFEE』(私の記事)の名前の由来なんだと思います。店の人に聞いたわけではないけれど。

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shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。