『シェーグレンと共に vol.2 患者篇』シェーグレンの会

 前田書店。『シェーグレンと共に』(amazonで見てみる
)の続篇。『シェーグレンと共に』は私がブログを立ち上げる前に読んだ本なので、私の記事はありません。病気そのものについて知りたい方は、患者篇と併せて読むことをお勧めします。
 シェーグレン症候群は国の特定疾患(難病とも)にも認定(医療費助成の対象となっているのは一部の都道県だけだけど)されている膠原病類似疾患で、一般には目と口の乾燥症状(つまり涙と唾液が出づらい)を主訴とする病気だと認識されている。しかし実際には、乾燥症状以外にも全身の至るところに不具合が出る病気で、他の膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症等)を併発していることも多い。だから患者は、内科(膠原病内科、リウマチ内科、血液内科、一般内科等含む)だけでなく、眼科、耳鼻科、皮膚科、泌尿器科、歯科、口腔外科、心療内科(神経科、精神科等含む)など、様々な専門医を渡り歩くことにもなる。患者の症状は多様で、患者が100人いれば100とおりの症状があるともいわれる。そんなわけでシェーグレン症候群と認定されるまでに何年もいろんな病院にかけずり回り、原因不明と言われ続け、時を過ごすことになる人も少なくない。
 この本は、そんなシェーグレン症候群の患者30人(日本人25人、外国人5人)の体験談を主軸に、それに対する医療関係者の助言、薬の情報などのコラムなどを合わせてまとめたものである。患者の思いは切実である。病気の症状そのものからくる苦しみはもちろん、医者や周囲の人の病気に対する無理解からくる苦しみも無視できない。症状によっては外出もできない人もいる。また、症状の重さとは裏腹に一見元気そうに見える患者も多く、仮病扱いされたりして苦しむ人もいる。医師に、「あなたの病気は治らない。対症療法しかない」と言われ、そのショックから立ち直ることのできない人だっている。でもそういった人でも、長い時間がかかってこの病気を受け入れ、「シェーグレンと共に」生きる決心が付いてくる。険しい道だけれど、その境地に達すると少しだけ精神的に楽になる。本書は患者をそこに導く本なのかもしれない。
 この病気にかかって苦しんでいる人はぜひ読むべきだと思う。身近にシェーグレン症候群の患者がいる人にも読んでもらいたい。周囲の人が病気を理解してくれると、患者は少し生きやすくなります。患者の声だけでなく、医療関係者による助言も正しい理解の手助けになってくれます。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。

コメントを残す