『10th Anniversary BEST』押尾コータロー

 2012年。メジャーデビュー10周年を記念したベストアルバム。2枚組で、「Upper Side」と「Ballade Side」に分かれている。前者はノリのいい曲、後者はバラードだ。よく言われる「一人で弾いているとは思えない」ような曲は、主に「Upper Side」に入っている。彼のすごいところはそのような曲ばかりではなくて、落ち着いた素敵なバラードも多く作っているところだと思う。守備範囲が広い。
 私は、オリジナルアルバムをほとんど持っているアーティストのベストは基本的に買わないのだが、今回は半分以上の曲が再レコーディングされたということで、購入してみた。2枚のCDにそれぞれ1曲ずつ新曲が入ってもいたし(「RELATION!」と「MOTHER」)。再レコーディングされた曲は、イントロが新たに加わっていたり、オーヴァーダビングされていたり、ギターが替わっていたり、解釈が変わっていたりいろいろである。最初は聴きなれたオリジナルの方がいいような気もしたが、今回のバージョンも悪くはない。CDを全部持っている人でも、このアルバムは買ってもいいかもしれない。
 「天使の日曜日」に顕著なギブソンの枯れた感じは、好きな人にはたまらない音色なんだろうなと思う。それにしても、「ボレロ」がこのアルバムに含まれていないのはちょっと意外な感じがした。「木もれ陽」と「ずっと…」が入っているのは素直にうれしい。
 この夏と秋、2回に分けてツアーをする。夏は「Upper Side」、秋は「Ballade Side」。おもしろい企画だと思う。夏バージョンはすでに始まっている。私は体調の問題で、昨年からコンサートを封印しているのだけれど。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。