『気ままにアートめぐりー印象派、エコール・ド・パリと20世紀美術』ブリヂストン美術館

 2012年10月26日~12月24日。ブリヂストン美術館所蔵のコレクションからの展覧会。一部にエジプト、ギリシャなどの古代美術も展示されているが、基本的には印象派以降の美術を集めている。その中には日本の近代美術や戦後の抽象絵画なども含まれていて、展示物の幅はかなり広い。こんなにたくさんのコレクションがこの美術館にあるんだ、と正直驚いた。何しろお邪魔したのは初めてだったから。
 この雑多な作品群の概要をここで紹介するのは私の手に余るのであきらめて、ここではこの中で特に気に入った作品を列挙するだけにとどめたい。このリストから展覧会の雰囲気をつかんでもらえたら、うれしい。

・シスレー(Alfred Sisley)『サン=マメス六月の朝』:少し雑に感じないでもないけれど、いかにも印象派といった感じなのがよい。
・マネ(Edouard Manet)『自画像』:ささっと描いたように見えるが、なかなか味がある。
・モネ(Claude Monet)『睡蓮』:鉄板ですね。
・カイユボット(Gustave Caillebotte)『ピアノを弾く若い男』:特有のなめらかな質感がいい。
・ルドン(Odilon Redon)『神秘の語らい』:ルドンって色が素敵。
・ルオー(Georges Rouault)『郊外のキリスト』、『ピエロ』:黒の使い方がうまいと思う。画面から飛び出てきそうな立体感がある。敬虔なキリスト教徒であるのがよく伝わってくる。
・安井曾太郎『風景』:淡い感じ。
・モディリアーニ(Amedeo Modigliani)『若い農夫』:この人の描く人物はいつも私の思いの及ばぬことを考えている。
・藤田嗣治『猫のいる生物』:野菜などが転がったテーブルの端からひょうきんな猫が顔を出している。こんなユーモアのある絵も描くんだ。
・佐伯祐三『テラスの広告』:画面にあふれんばかりの踊り狂った文字がいい。黒もいい。
・ピカソ(Pablo Picasso)『ブルゴーニュのマール瓶、グラス、新聞紙』:キュビスム作品。キュビスムの造形には無条件で惹かれる。
・ピカソ『腕を組んですわるサルタンバンク』:新古典主義時代の作品。ギリシャ彫刻のような主人公が魅力的。
・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)『ディエゴの胸像』:彼らしい細く平べったい顔。人物の本質に迫ろうとして削って削ってをくり返してこうなってしまうらしい。あり得ない造形なのに、実に人間らしい。
・ザオ・ウーキー(ZAO Wou-Ki)『21.Sep.50』:薄い土色の淡い感じが好き。
・ザオ・ウーキー『07.06.85』: 上部の青と下部の白の対比がいい。それぞれの色にはまるで生き物のような質感があって、何ともいえない。

 ほかにもいい作品はいっぱいあったけれど、個人的にはこんなのがよかった。近代絵画の好きな人にはお薦め。

ブリヂストン美術館』東京都中央区京橋1-10-1(地図)

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。