『宮古島 癒しの波音CDブック』喜田 圭一郎

 マキノ出版ムック。副題『体と心に自然のリズムを取り戻す』。

 疲れていたのだろうか。
 海の音が聞きたかった。ザバァーンと強く岩肌に打ち付ける波音。海のすぐ近くではなく、少し離れたところから聞く波の音。日本海の荒波の音。子供の頃いつも聞いていたあの音。
 その思いは、ただそのときだけの思いではなかった。その欲求は幾日も幾日も続いた。そのたびに昔を思い出した。あの頃に戻りたかった。でも私はこれからを生きることしかできない。
 そんな日々が続いたある日、朝刊の下にこの書名を見つけた。宮古島。まだ訪れたことのない南海に浮かぶ島。北国の海とはまったく違うであろうことは容易に予想できた。しかしこの際そんなことはどうでもよかった。ただ波の音が聞きたかった。
 波打ち際に打ち寄せる穏やかな音。おそらくは珊瑚礁の欠片からなる砂に打ち寄せる波。すぐ耳元で、今にも波がかかってしまうような距離の砂浜に寝転がって聞いているような波音。時折鳥の声が聞こえる。癒やされる。

 本書に付属しているCDには、宮古島で録音された67分間の波の音が収められている。時間帯の異なる2曲(?)が入っているが、その違いはよくわからない。著者は24時間かけ流しを薦めている。ただ、本の内容には科学的なものが少しと科学風のものがたくさん含まれていて、微妙な感じがした。波の音を聞くと、私を含めた一部分の人(ほとんど全員かもしれないのだが)が癒やされるのは確かなのだと思う。ただ、現在のところそれを科学的に説明できるには至ってはいないのだから、単に波の音を聞くと癒やされる、という説明だけでいいじゃないか、と思う。無理に科学的説明を加えなくとも。
 私はこのCDの音はとても好きです。「サウンドヒーリング」と表紙に書いてあるが、少なくとも私にとっては当たっている。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。

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