『ちひろの絵のひみつ』ちひろ美術館・編

 講談社。
 「ちひろ」とはもちろん「いわさきちひろ」のことである。水彩絵の具で子供や花などを描き、絵本画家としても知られる。日本人であればこんなことをわざわざ言われなくても当たり前のように知っていることなのだろうけれど、それはすごいことだと思う。
 本書はそんないわさきちひろの絵の技法について書かれた本だ。たらし込みや白抜きなどの水彩の扱い、構図の取り方、色の使い方、鉛筆やコンテについてなど、様々な方向から絵のひみつを解読していく。ほとんどすべてのページに図版が掲載されており、ちひろの絵を堪能しつつ、絵の技法も学べるようになっている。
 ちひろは何歳の子供でも、それとわかるように表現できたという。その観察力、デッサン力はすごい。一見すべて同じように見える「目」であっても、よく見ると細かく描き分けていることは初めて知った。黄色の不透明水彩を使っていることは新鮮だった(白はよく使われる)。
 この本を読むと、手を動かして絵を描きたくなる。実際私はいくつかの絵を模写しながら読み進めていた。やっぱりいわさきちひろは私の好きな画家なんだな、と再認識した。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。