『マスタリングの全知識』葛巻 善郎

 Rittor Music。副題『CDから配信まで』
 曲を作って、録音して、ミックスして、とそこまでやったあと、曲を配信する前にするのがマスタリングである。例えば曲ごとにばらばらな大きさの音を、アルバムを通して一定の大きさに聞こえるように調整したりする。そのマスタリングの基礎知識をひととおり学べるようになっている。
 マスタリングの仕方は決まったやり方があるわけではなく、それを行う人によって全然違う。でもその上で私(著者)はこうやっている、というスタンスで解説している。つまり著者の立ち位置が読者からわかりやすく、それでマスタリングの全体像もつかみやすくなっている。また、プロの現場でのマスタリング方法のほかに、宅録(自宅での録音)ではこうやるといい、ということも載っているので、素人には参考になる。抽象的議論ではなく、きっちりと説明してくれているのもいい。ただし「全知識」というのは大袈裟で、実際には全体像を初心者にもわかりやすく解説している程度に考えておいたほうがいい。
 内容的には、マスタリングの全体像、コンプレッサー、リミッター、イコライザーの使い方、波形編集とノイズ除去、ネット配信用の圧縮音源(mp3とかAACとか)を作るためのコツなどについて触れている。
 マスタリングの考え方についてわかりやすく書かれているので、私のような初心者にはよい本である。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。

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