『日本シェーグレン白書2012』日本シェーグレン症候群患者の会

 発行は「NPO法人シェーグレンの会」。副題『シェーグレン患者の実態、日本シェーグレン患者会員の横顔、調査報告書2012年』。
 シェーグレン症候群は目や口の乾燥、疲労感などを主訴とした自己免疫疾患であるが、全身疾患であり、患者によって実にいろいろな症状が出る病気である。
 この白書は、2011年に行われた日本シェーグレン症候群患者の会会員を対象としたアンケート結果をまとめたものである。患者に対するアンケートはこれまでも何回か行われてきたとのことであるが、刊行物としてまとまったのはこれが最初だそうである。アンケート回答者の実に96%が40歳代以上であり、女性の割合は98%を占める。
 アンケートの内容は、受けている医療・診療の状況、治験について、日常生活への影響、社会保障制度・経済について、不安やつらいこと、医師および社会への要望のほか、自由記載となっている。
 治療に一番期待することは、目や口の乾燥症状がなくなること、倦怠感が取れることが上位を占めている。治療以外では、医師やまわりの人、社会の理解がもっと進んで欲しいとの意見が多いような印象を受けた。患者は一見健康そうに見えるため、なかなか理解が進まないものと思われる。医師ですら理解が足りないと見なしていることは特筆すべきことである。また、特定疾患などの社会保障制度の充実を求める意見も多い。日常生活への影響は85%の人が「あった」と答え、「生活が不便」のほか、「家事ができない」、「経済的に苦しい」があとに続いた。趣味娯楽の制限については、「外出ができない」「交友関係が少なくなった」を挙げる人が多い。職業生活への影響も、70%の人が「あった」と答えている。
 自由記載では、個々人の病状、苦しみ、要望などが切実に語られている。その内容はあまりに多岐にわたっているのでここでは詳細を省くが、ある意味、ほかのアンケート結果よりも心に訴えるものがある。早く病気の理解、そして病気の解明が行われることを望んでやまない。
 この白書の発行はシェーグレンの会のホームページでも告知されているが、一般の方の入手方法は私にはわからなかった。入手希望の人は、ホームページに記載されているメールアドレス宛に問い合わせてみてはどうだろう。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。