『2014 さくら』森彦

 ほんの2、3日前には雪が積もったけれどまだ札幌は雪がなくなったばかりで、桜が咲くのはもうちょっと先のことだけれど、市内の珈琲店には「桜」をテーマにしたブレンドが並ぶようになった。この『森彦』のコーヒーもそのひとつだ。
 店では中煎りと説明しているけれど、一般には深煎りの部類に入れてもいいんじゃないかくらいの焙煎度合いではある。でも酸味も残っていて、焙煎による苦味と相俟ってちょっとした刺激を舌に与えて、かすかに感じる甘みとともに味に立体感を与えている。コクもあって口の中全体で味を楽しめるおいしいコーヒーである。飲んだあとに舌の奥に感じる余韻も心地よい。ただ私の想像する桜の花のイメージとはギャップがあって、このコーヒーの力強さは、花よりもむしろ幹を覆う樹皮のイメージに近い。そのギャップを気にしなければ、十分においしく楽しめるコーヒーである。

森彦

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。