『理不尽な人に克つ方法』援川 聡

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 小学館新書。
 ヤクザなどの反社会的集団を「ブラック・モンスター」と名付けるとしたら、身近な人がモンスター化した場合は「ホワイト・モンスター」と言えるだろう。その「ホワイト・モンスター」、つまり「理不尽な人」とどうやってつきあっていけばよいのかについて、やさしい語り口で自身の経験に基づき教えてくれる。ただ、個人的には著者のいう「ホワイト・モンスター」と「理不尽な人」はイコールでは繋がらないのだと思う。この本で書かれていることは、「ホワイト・モンスターに克つ方法」である。
 著者は、ホワイト・モンスターを更生させようなんて気はさらさらない。ホワイト・モンスターになってしまった人をどういなしていくか、その人を前にしてどう立ち回るか、そんな視点で書いている。また、確かにモンスター化した人に打ち克つ方法も書いてあるけれど、どちらかというと、モンスター化させないための方策の方が大事だと考えているような印象を受ける。その点、タイトルのように「理不尽な人に克つ方法」に重きをなしているようには思えない。でも、このモンスター化させないということはとても大事で、本人にとってもまわりの人にとっても平和な解決策なんだと思う。また、誰もがホワイト・モンスターになり得るということは心しておかなければならない。半沢直樹はモンスター化してしまっているというのだから。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。