『これからデータ分析を始めたい人のための本』工藤 卓哉

 PHP研究所。
 ビッグデータを活用しよう、なんて言葉が聞かれるようになってかなり経つ。でもそのために何をやったらいいのかよくわからない。エクセルで相関分析とかすればいいのか。うーん、何から手をつけていけばいいんだろう。
 データ分析と聞くと、ただ単にデータを分析することだと思っていた。だから統計的な数字の分析だけがその主役だと思っていた。でも実際にはそうではないらしい。もちろん統計処理は当然しなければならないけれど、その前に何のためにデータ分析をするのかという目標が必要だし、その分析をしたことを現場に落とし込むことはもっと大事だ。そのためにはとりあえずやっておけみたいな精神ではなく、組織全体できちんとアプローチしていかなければならない。最初から全体最適を狙い、インパクトの大きいところから着手すべきだし、目標に向かうためには強力なリーダーシップや適切なチーム編成が必要だ。データ分析はデータをいじることが目的なのではなく、ビジネスや公共政策に貢献しなければ意味がないのだ。
 本書には具体的な統計の話はたいして詳しく載っていない。それよりもデータ分析を実際にビジネスなどに生かすためには、どういう組織のもとにどんな戦略を持ってどういう意識で分析に取り組まなければならないのか、ということなどが書いてある。データ分析は統計処理だけで成り立っているのではなく、コミュニケーション能力が問われたり、もっと泥臭いものなんだよ、ということを教えてくれる。
 余談だが、カタカタ言葉とかビジネス用語が何の説明もなく出てきたりして、少しストレスだった。これらの言葉は知っていて当然ということなんだろうか。私はビジネスマンのスタート地点にも立っていないのかもしれない。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。