『On My Way』宮本貴奈トリオ

 2013年。ジャズ。ピアノ:宮本貴奈、ベース:マット・ペンマン(Matt Penman)、ドラムス:ユリシス・オウエンス・ジュニア(Ulysses Owens Jr.)。
 「旅」をコンセプトにしたアルバム。軽妙なタッチで重々しさを感じないピアノは、まるで風のよう。楽しい旅を予感させる『On My Way』で、このアルバムは始まる。バート・バカラック(Burt Bacharach)の『A House Is Not a Home』、ビル・エヴァンス(Bill Evans)の『Peri’s Scope』のようなスタンダードの中にあって、全然引けをとらない宮本自身の曲。静かで落ち着いた曲もあるのに、全体としては楽しい気分でサーッと聞き流してしまえる。ちょっとこんな風に聞きやすすぎるところが物足りなくもあったりするのだけれど、たまにドキッとさせられるメロディセンスににやけてしまう自分もまたいる。バド・パウエル(Bud Powell)の『Parisian Thoroughfare』、オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)の『Wheatland』のあとに『この道』を持ってきてアルバムを締めるなんて、心憎い。よい意味でBGMとして最適。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。