Yearling Newbery。
無実の罪で捕まえられて、干からびた湖の畔にある更生施設に入れられる主人公。そこでやることといえば、くる日もくる日も自分の背丈ほどもある穴を掘ることの繰り返し。何人もの子供たちが、そこで毎日ひとりひとつずつ穴を掘らされる。なんでこんなことをやり続けなければならないんだろう。主人公はその理由に気づきはじめる。そして事件は起きる。この灼熱の太陽の下、誰の助けも借りず生き抜かねばならない……。さらに最後には驚きのどんでん返しが。
伏線がいくつもある。それは100年以上も前にこの湖で起きた出来事だったり、主人公の祖先の話だったり、捕まる原因となった罪のことだったり。一見関係なさそうなそれらのいくつもの話が、最後にぴたっとつながる。まるでジグソーパズルの絵柄が揃ったかのように。