ヤマハミュージックメディア。副題『プロ直伝の考え方とテクニック』。
確かに初めての人にもわかりやすい。作詞は何から始めればいいのか。テーマ、ストーリー、構成はどうすればいいのか。フレーズのつくり方や比喩、対句などのテクニック、作詞力を付けるための方法など。作詞についての大まかなところを網羅している。実際に著者が作詞したものからの例文も多く、実践的でもある。
しかしながら、この本を読んで作詞ができるようになるとは思えなかった。本に書かれている内容と著者による作詞例の間にはどうしても超えられないような壁を感じた。これをきっと作詞センスというのだろう。この本はあくまで作詞を始めるきっかけであり、実際にまともな詞を書けるようになるためには長い長い道のりが必要であるように思った。だからこそ本書は「入門」と銘打っているのだろうが。