『ボッティチェリ展』東京都美術館

 2016年1月16日~4月3日。
 会場に入ると、いきなり『ラーマ家の東方三博士の礼拝』が目の前に現れる。中央上部に聖母子を配した安定した三角構図で、登場人物も多い。右下にはボッティチェリ本人と思われる自画像も見える。絵全体からあふれる存在感に圧倒される。
 この展覧会では、ほとんどがボッティチェリ、師であったフィリッポ・リッピ、その子のフィリッピーノ・リッピの作品で占められている。1番目を引くのはもちろんボッティチェリのもので、前述の『ラーマ家の東方三博士の礼拝』のほか、『聖母子(書物の聖母)』、『バラ園の聖母』、『アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)』などに目を奪われる。これらよりもやわらかい筆致で描かれた『書斎の聖アウグスティヌス(あるいは聖アウグスティヌスに訪れた幻視)』なんかもいい。フィリッポ・リッピとボッティチェリの絵には不思議な立体感(3D感)があって、つい引き込まれてしまう。この二人に比べると、フィリッピーノ・リッピの作品は柔和な雰囲気に覆われていて、『聖母子、洗礼者ヨハネと天使たち』などがよかった。
 これらの作品は15世紀というとても昔のルネサンス期に描かれたものだが、今でもその輝きは失われていない。

東京都美術館』東京都台東区上野公園8-36

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。