『哲学な日々』野矢 茂樹

 講談社。副題『考えさせない時代に抗して』。
 哲学者である野矢によるエッセイ集。日常のふとした光景、世の中のこと、哲学のこと、論理について、教育についてなど、わかりやすい文体のせいかどれも気楽に軽く読めてしまうのだけれど、そこかしこにピリリとしたエッセンスやニヤッとさせられるユーモアがちりばめられている。しゃちほこばって堅苦しい顔をした哲学者のイメージとはまったく違う、普段着の「哲学者」の姿がそこにはある。なんだろう。とても自然なのだ。無垢の、といってもいいくらい世間ズレしていない。読んでいて心が洗われる。そういえば座禅道場の話もあった。著者がしばしばするという座禅や散歩と、彼の人柄とは無縁でないような気がした。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。