『リクくんのあかいはな』

 『リクくんのあかいはな』が、第11回KFS絵本グランプリ創作絵本部門で奨励賞をいただきました。2017年4月4日から4月30日まで、GALLERYフェーマス(東京都文京区本駒込3-20-3講談社FSビル1F)にて展示される予定です。ただ、A4ファイルでの机上展示なので、ちょっと微妙です。以下、提出したイラスト4枚とあらすじです。

 アリクイのリクくんはいい匂いをかぐのがとても好き。朝起きてベッドから出ると、早速いい匂いがしてくる。コーヒーの匂い、温めた牛乳の匂い、いい具合に焼けたパンの匂い。朝ご飯を食べて外に出ると、森の匂いがいっぱいする。草花や土の匂いがリクくんを楽しませてくれる。リクくんは毎日匂いに囲まれて楽しい日々を過ごしていた。

 ある日友達のチイちゃんと八百屋さんに買い物に行った。大根やいも、バナナなどがたくさん並んでいる。するとチイちゃんは笑って、リクくんに向かって「リクくんの鼻ってあのリンゴみたいに真っ赤だよね。なんかかわいい。」と言った。リクくんは恥ずかしさと悲しさで、鼻だけじゃなくて顔全体が真っ赤になってしまった。いやだ、こんな鼻!リクくんは真っ赤な鼻を、他のアリクイみたいに黒くすることにした。

 冷やしてみたり温めてみたけれど、全然変わらなかった。次に絵の具で塗ってみた。うまくいったと思ったけれど、風呂から出てみたらまた赤くなっていた。

 最後に薬やさんに行って相談してみたら、いい薬があると教えてくれた。リクくんはその薬を買って、毎日塗り始めた。その薬はものすごく臭い薬で鼻が曲がりそうだったけれど、我慢して塗り続けた。するとある日、鼻の赤みがなくなっていた。
 ところがその代わりに、何の匂いもわからなくなってしまった。コーヒーの匂いもパンの匂いも花の匂いもわからない。チイちゃんも、赤い鼻好きだったのに、と言う。
 リクくんはまた元のように匂いのわかる赤い鼻に戻したくなった。それで薬を塗るのをやめた。すると、少しずつまた鼻が赤くなってきた。そしてそれと同時に匂いもわかるようになってきた。

 1ヶ月後、すっかり鼻は元に戻った。またいい匂いに囲まれた生活が戻ってきた。チイちゃんも、赤い鼻のリクくんのこと好きだよ、と言ってくれた。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。

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