『図解 脳に悪い7つの習慣』林 成之

幻冬舎。

「やめるだけで脳のパフォーマンスが驚くほどよくなる!」と表紙には書いてある。脳に悪い7つの習慣をマンガと図で解説してある。

「言われたことをコツコツやる」とか「やりたくないのに我慢して勉強する」とか、まあ一般には美徳とされていることも、脳に悪い習慣のひとつとして取り上げられている。

プラス思考で人生楽しんでみんなともうまくやって、と、それは確かに脳にはいいんだろうけど、そういうことを外から押しつけられるのが嫌なあまのじゃくな私にしてみれば、ちょっとうざったい気もする。

自分ではそれを実践しているつもりではあるんですが、わざわざ言われたくないという。

それならこんな本読まなきゃいいのに、って指摘はたぶんあってる。そして私のような人は成長しない、っているのも、たぶんあってる。

この本が言いたいこと自体はわかりやすいと思う。脳に悪い7つの習慣が何のことを指すかっていうことね。

でもA10神経群とか扁桃核とか側座核、ダイナミック・センターコアとか言われても、よくわかんない。私にはここで書かれている脳のしくみについて、正しいか正しくないかの判断はできない。

この本の中では、脳のしくみはこうなってるんだ、って断定口調が続くんだけど、脳の働きってそこまでわかってるのかな、っていう疑問がどうしても頭から離れない。

どうして素直に著者の言うことを信じられないのかな、とちょっと考えてみたら、あ、このせいかもしれないな、という原因が思い当たった。

科学的な根拠が書かれてないんですね。科学に基づいているかのようには書かれてるんだけど。

脳に悪い7つの習慣の根拠は、こういう脳の働きがあるからです、っていうふうには書かれている。

じゃあ、その働きはどうやってわかったの?っていうのが私にはわかんない。

たぶん、それがわかんない理由のひとつは、脳が扱っているものが何か、っていう説明が、この本では「情報」となっているからなんじゃないかと思う。

これがもし、シナプスとかグリア細胞があーだこーだして、コルチゾールやらドーパミンやらがどーのこーの、と書いてあったなら、まだわかった「ふり」になれたかもしれない。

でも、

脳では情報に対して最初に「好きだ」「嫌いだ」といった気持ちが発生し、「A10細胞群」は情報に対して「この情報は好きだ」「この情報は嫌いだ」などと感情のレッテルをはるのです。

p20 脳が考える仕組みを知ろう

って書かれてもよくわかんない。

すいません。相当ディスってるみたいな記事になってますが、「脳に悪い7つの習慣」が何で、今私たちがどうすれば脳によい習慣を身につけることができるのか、ということを、素直に著者を信じて実践するのは、悪くないと思います。

たぶん著者の主張は、大体においてはあってるんだろうなあと思いました(勘にすぎないですが)。そして私も、ここに書かれている悪い習慣はやらないように、これから気をつけたいな、と思いました。

ただ……

たぶんこれはただの啓発本なんだろうなあ。脳科学の本じゃなくて。そう割り切って読むべき本なんだろう、きっと。

shizukiaki

札幌で絵やイラストを描いています。音楽や読書も好きなので、ブログではいろいろなジャンルの投稿をしています。