幻冬舎。
冒頭いきなり、女子高生である朱音が学校の屋上から飛び降りるところから始まる。そのあとは章ごとに、関係のあった生徒ひとりひとりの視点から事件が語られていく。屋上に駆け上っていった生徒、下から見上げていた生徒、動画に収めていた生徒、その他同級生。
なぜ朱音は飛び降りたのか。そもそも自殺だったのか。
ひとりの視点からは真実が見えてこない。しかし、章が進むにつれてその経緯が解きほぐされていく。そして最後の瞬間!
誰も悪くない。誰も悪くない。でも本当に誰も悪くないのか。
今どきの高校生は、本当にこんな風にして高校生活を送ってるのだろうか。辛すぎないか?めんどくさすぎないか?
登場人物の中に、私みたいな人はいない。でもそれぞれの言い分はわからないでもない。ただ、こんなにも人によって考え方、感じ方って違うんだ。
あ、ちょっとだけ似ている人はいた。でもほんのちょっとだけ。
数年ぶりに読んだ小説がこんな内容で、しかも正月からこんな世界にどっぷりと浸かって。
大丈夫か?今年の私……