現代書林。
円山に古民家を改造したオシャレなカフェができたらしい
そんな噂を聞きつけて、歩いたこともない狭い路地をキョロキョロしながら進み、店の存在感にびびりながらも恐る恐る入ったカフェが「森彦」だった。
中はちょっとした吹き抜けになっていて、幅がなく急勾配の階段をのぼって窓側の席に座ると、1階で店員さんがコーヒーを淹れているところがちょうど見える。窓の外にはツタが絡まり、時折小鳥がやってくる。
ヤバイ!お気に入りのカフェがまた増えた
もう25年近くも前のことだ。
そのカフェを作り、MORIHICO.というブランドを立ち上げたのが、著者の市川草介だ。今では札幌を中心に14店舗を展開する規模にまでなった。私はそのうちの半分ほどの店にお邪魔したことがあるけれど、そのどれもが異なるコンセプトでつくられていて、それぞれに違う楽しみを味わうことができる。
ただ、共通項はある。
どれもがオシャレであること。そしてそのどれもが市川草介の手がけたMORIHICO.ブランドであること。
この本はそんな市川がカフェに対する思いをつづったものだ。
「森彦」の誕生秘話。そして2号店、3号店への展開。スターバックスコーヒーやサードウェイブコーヒーについて彼が思うこと。カフェって何?コーヒーって何?経営って何?
この本をビジネス書だと思って買う人がいるみたいだけど、これはそんな本ではないと思う。
あえて乱暴にまとめてしまうと、MORIHICO.のファン・ブック。
まとめすぎかな。これを市川さんが読んだら怒り狂うかも笑
私はMORIHICO.ファンでもあり、市川草介ファンでもあるから、読んでいて楽しかったです。